内向型とは?~自分を受け入れると生きるのが楽になる~

「雑談が苦手、コミュニケーション能力が低いと思っている。」
「電話が苦手」
「遊びに行ってもすぐに疲れてしまう」
「新しいことに挑戦するのが怖い」
「初めての場所、初めて会う人に緊張して固まってしまう」

こんなお悩みを抱えていませんか?会話が苦手な自分はダメな人間だと思っていませんか?

私は人との会話(主に雑談)が苦手です。

自分の発言を思い返しては「嫌な気分にならなかったかな」「そんなつもりはなかったけど、嫌味に聞こえたかな」など悶々と考えてしまうようになり、ついには話しかけられてもYes・Noを返すのが精いっぱいになってしまいました。

職場にもなじめず転職を繰り返し、10年以上たって「内向的」という言葉に出会ったとき、私はきっとこれなのだと確信しました。

それからは内向的な自分を受け入れて生きようと試行錯誤を続けています。今でも苦手意識はありますが、そんな自分を受け入れることができるようになってきました。

この記事を読んでくださっているあなたは、自分が内向的な性格であるとわかっているか、自分がそうなのではないかと予測しているのではないでしょうか。

この記事では内向型に分類される人の特徴とそれに対する受け止め方を 個まとめました。

世間では内向型は外向型に比べて劣っていると言われがちですが、決してそんなことはありません。内向型には内向型の強みがあり、それを活かすことで生きやすくなるのです。

まずは自分の性格を知り、自分を受け入れることから始めましょう。

自分が内向型かどうか確かめる

まずは自分が内向型であることをしっかりと認識すること。下のチェックに〇×で答えてみてください。迷ったら「どちらかといえば」でOKです。

1 グループよりも一対一の会話を好む。
2 文章のほうが自分を表現しやすいことが多い。
3 ひとりでいる時間を楽しめる。
4 周りの人にくらべて、他人の財産や名声や地位にそれほど興味がないようだ。
5 内容のない世間話は好きではないが、関心のある話題について深く話し合うのは好きだ。
6 聞き上手だと言われる。
7 大きなリスクは冒さない。
8 邪魔されずに「没頭できる」仕事が好きだ。
9 誕生日はごく親しい友人ひとりか二人で、あるいは家族で祝いたい。
10 「物静かだ」「落ち着いてる」と言われる。
11 仕事や作品が完成するまで、他人に見せたり意見を求めたりしない。
12 他人と衝突するのは嫌いだ。
13 独力での作業で最大限に実力を発揮する。
14 考えてから話す傾向がある。
15 外出して活動したあとは、たとえそれが楽しい時間であっても、消耗したと感じる。
16 かかってきた電話をボイスメールに回すことがある。
17 もしどちらか選べというなら、忙しすぎる週末より、なにもすることがない週末を選ぶ。
18 一度に複数のことをするのは楽しめない。
19 集中するのは簡単だ。
20 授業を受けるとき、セミナーよりも講義形式が好きだ。

(スーザン・ケイン著 「内向型のすごい力」より引用)

いかがでしたか?〇が多いほど内向型である可能性が高く、〇と×が同数の場合は内向型と外向型の両方を合わせ持った「両向型」となるそうです。

私はすべての設問に〇がつく、典型的な内向型です(むしろ完璧か?)

内向型とは?

内向型は、外向型に劣るとされてきました。

しかしそれは間違いで、優劣・良し悪しの問題ではありません。

生まれながらの脳のタイプ、性格を大きく二分したうちのひとつなのです。

内向型にも程度があり、場面や目的によっては外向型であるかのようにふるまうこともできます。外向型には内向型を装うことはできません。

3人に1人は内向型であると言われていますが、外向型を装っている内向型が含まれていないと考えると半分は内向型、もあり得るかもしれませんね。

内向型は敏感で敏い

内向型は刺激に敏感です。それは外的刺激でも内的刺激でも変わりません。

人混みも大きな音も強い光も緊張も不安も喜びや興奮でさえ、内向型にとっては大きな刺激で、疲労につながります。

外向型はそれがストレス解消であったりエネルギーになったりしますが、内向型にとってはストレスになるのです。

相手の感情に対しても同じことが言えます。

相手に嫌われていないか、などと気にしすぎて会話を避けてしまったりしてますます人とのかかわりがなくなっていく。

その結果やっぱり自分はコミュニケーション能力がないのだと落ち込んでしまうのが内向型あるある。

でも、会話中は会話に必死になっているから後から思い返すしかないけれど、聞いているだけなら周りがどんな気持ちなのか、表情や態度から察することができますよね?

それが内向型の強みです。敏感だからこそ人の気持ちに気づけるのです。

それは外向型にはない強みです。外向型がなぜ初対面の人とでも緊張せず会話ができるかというと、人の気持ちを察することができないから。

自分が楽しければそれでいい、になるわけですね。その鈍感力、うらやましい。

内向型は一点集中が得意

大人数より一対一、それよりも個人戦が得意な傾向にあります。

集中力があるので、一人で黙々と仕事をするのが得意な方も多いのではないでしょうか。

作業中に他から話しかけられたり電話対応で作業が止まると集中しなおすのに時間がかかるタイプも多いようです。

私は事務職なので自分の作業をしながら周りの会話や電話対応を聞いていなくては仕事になりません。

仕事を続けていたらそんなスキルも身につくもので、これも慣れかな、とは思います。

内向型は誤解されやすい

一人でいるのが苦にならないうえに会話が苦手な内向型は、人嫌いだと誤解されやすいです。

積極的に話しかけないだけで無視するわけではありませんし、一人でいるのも息抜きや効率を考えてのことだったりします。まったくの人嫌いという人は少数ではないでしょうか。

誤解を減らすためにも、にこやかにしていましょう。笑顔でいようとしている人には良い印象を持つものです。

内向型は生きづらいのか

先にも書いた通り内向型は誤解を受けやすく、社会的には短所として扱われることも多いです。

実際に会社が求める人材像には外向型がもつ性質が多く挙げられますし、あなたも感じているように社会は外向型の強みが活きやすくできています。

では、内向型は社会生活に本当に向かないのでしょうか。

内向型は外向型にはなれない

心折れないでくださいね(笑)

最初に知った時にはショックを受けました。よく外向的になる方法とか会話を得意にする方法とか性格矯正とか言いますし、訓練次第で変われるものなのかな、って思っていたんです。

実際にイメトレしたこともあります。

でも、変われませんでした。イメトレではできても実践では内向的な自分でしかいられなかったんです。

それは、内向型・外向型は持って生まれた脳の性質だから。

あなたは、内向型として生を受けたのです。

内向型・外向型は遺伝で決まる

内向型・外向型は遺伝による影響が大きく、遺伝子構造と脳の構造によって違いが出るそうです。

遺伝なら、母子そろって内向型である我が家について納得がいきます。休日にどちらも家にいるのに別々の部屋で過ごしていることが多いです。もちろん会話はほとんどなし。

こちらの記事がわかりやすいと思ったのでぜひ読んでみてください。

遺伝子レベルで違いがあるということは、内向型も外向型も人間という種の存続に必要であるから存在するということです。男女の違いと同レベルですから。

対照的な性質はお互いの欠点を補えるということです。両方あって初めて社会は回り、大きくなるのです。

ビル・ゲイツをはじめとする成功者に実は内向型が多いのもうなづけます。

内向型は、必要な性格です。否定されるべきものではないはずなのです。

実はコミュニケーションが上手?

①社会生活を営む人間の間に行われる知覚・感情・思考の伝達。言語・文字その他視覚・聴覚に訴える各種のものを媒介とする。「マス‐―」「会社内の―が悪い」
②動物個体間での、身振りや音声・匂いなどによる情報の伝達。

広辞苑より

広辞苑にはこのように記載されています。

内向型は、伝えられたことを理解できないわけではありません。じっくり考える傾向にあるだけです。

現代社会ではレスポンスの速さが求められ、内向型が考えている時間がもったいないとみなされる。

すると回答をせかされ、考えのまとまっていない内向型は要領を得ない話をしたり言葉に詰まったりします。

内向型には不利な状況です。

内向型が電話が苦手な傾向にあるのも、即座に回答を求められる電話のシステムに適応できないからではないでしょうか。メールならいくらでも、という人が多いのも内向型らしいと思います。

ということは、内向型は発信ができないわけではありません。少し時間をもらえれば、対応できるのです。

内向型は聞き上手です。さらに相手の気持ちを察することができる。外向型にはない強みです。

アウトプットだってできないわけじゃない。コミュニケーションに大切なものを、ちゃんと持っていると思います。

まとめ:内向型が楽に生きるには

まずは自分を受け入れることです。

社会から理不尽に否定される自分の性格を受け入れることはとても辛いことです。

私はまだまだ自分のすべてを受け入れることはできていません。しょっちゅう自己嫌悪におちいっています。

家族に友達、あなたを大切に思ってくれる人はいるでしょう。

でも、あなたを世界一大切に思う人はあなた自身でいてください。自分で自分を追い詰めてはいけません。

とても難しいことですが、自分自身を肯定することは幸せに生きることへの第一歩です。

次回は、私たちの生活とは切っても切れない仕事について、考えていきたいと思います。

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